恋物語 -直斬了-

久し振りにげんこうはん氏から夕食のお誘いがあり、いつもの新宿のオムライス店へ。
その後、欲しい新書が出ていたので新宿の迷路本屋ブックファーストにご一緒頂きました。
化物語セカンドシーズンファイナルです。
セカンドシーズンは語り部が各巻で変更されており、最終巻でとうとう戦場ヶ原さんの出番だ!



恋物語 (講談社BOX)

恋物語 (講談社BOX)

↑100%悪趣味で書かれた小説です。(付帯キャッチより)



戦場ヶ原ひたぎの語りで物語が幕を開けると思ってこの本を開いた読者諸君、お前らはひとり残らず騙された。
 この件からお前らが得るべき教訓は、本に書いてある文章なんてすべてがペテンだということだ。」
――恋物語冒頭より抜粋――


何の詐欺だこれは!!
まさかの詐欺師・貝木泥舟語りだと…。
ページを開いた途端、地に膝を着くハメになった、ぐふう、キャッチのまんま悪趣味すぎる。
オオアリクイの走狗つかまされたときの正純と同じ反応を素でしてしまった…!


というわけで今作の主人公は戦場ヶ原さんでも阿良々木くんでもなくミスター詐欺師・貝木さんでした。
時系列では囮物語の後、蛇神となり阿良々木の殺害を予告した千石撫子を阻止すべく、戦場ヶ原が
貝木にヘルプを要請するところからスタートです。


貝木泥舟(かいきでいしゅう)。詐欺師で化物語シリーズにおける所謂「悪役」、平気で嘘をつく。
バランサー忍野メメの大学同期で友人ながら怪異を詐欺の道具として扱う。彼の詐欺行為の余波で
戦場ヶ原ひたぎは家族崩壊、千石撫子は呪われ、阿良々木火憐は病に冒され、阿良々木月火は殺されかける。


いやもうなんか凄いことになったなこのシリーズ。
新刊出すたびに蛇足感が増すからそろそろ終了しろとの意見をあちこちで聞きますし、
実は若干同意してたりするんですが、こういう切り出し方されると次が気になってしょうがない。
既に来年のサードシーズンが約束されてますがまた全巻買っちゃうんだろうなあ。


内容は――実はセカンドシーズンで一番面白かったので非常に困る。
前巻の内容の薄さにそろそろ見切りをつけていた方も続読を決められたのでは。
物語開始から主人公に目標…というか決着点が定められているため話にメリハリがあります。
セカンドシーズンはどれも序盤ダラダラ・中盤事件に遭遇・終盤スピード解決という流れでして。
読者側としては何時「起」になるんだと若干イライラさせられることもありました。
(※尤もアニメ化する場合はそのダラダラ部分が視聴者に重要にもなりますが、基本ギャグだし)


それにしても千石撫子は今作で(前々作も含めて)株をだだ下げしまくってますね。
円盤売り上げで8万の撫子神とか言われてましたが、今後「囮」が円盤化しても売れなさそう…。
というかサードシーズンでは撫子自体が出なさそう、気まず過ぎて…。


そしてまさかまさかの貝木撲殺エンド。
うわああああああ貝木いいいいいいい。
と、思ったら時系列1年後の花物語でちゃっかり生きてた罠。