○○戦艦大和

広島で大和ミュージアムが会館し、TVでも沈没した戦艦大和の特集があったりと
世間はちょっとした大和ブームのようなのでワタクシめもオススメを紹介なぞ。





トンデモ架空戦記本、略してト本です。
ケネディ大統領がタイムトリップしてルーズベルト大統領に憑依し、戦後知識という
圧倒的なアドバンテージを元に日本軍と戦うというしょっぱなからトバした本です。
これだけの設定ならば日本はギタギタにやられるだけで終ってしまうのですが、
ケネディがタイムトリップ&憑依した先の世界自体がパラレルワールド


 ・明治維新徳川幕府体制で成される
 ・大正時代が31年も続いている
 ・主権が第十七代将軍・徳川家正にある
 ・大日本帝国ではなく、日本合藩連合王国である


主権が天皇に返還されなかったという設定なので、あくまで日本は藩の寄せ集めで
できた国という設定です。
日本合藩連合王国=United Kingdom Hans of Japanと聞いてぶったまげるケネディ
「UKHJ。なんだそれは? 我々が戦う相手は大日本帝国ではなかったのか?」


幕府体制が続いているので官僚体制も勿論江戸時代のまま。
東条英機大将の肩書きは政所老中兼陸軍奉行東条英機
同様にして正史で海軍大臣嶋田繁太郎は海軍奉行。


そしてその上におわすお方こそカリスマ征夷大将軍徳川家正
将軍謁見・奉行合議が行われるのは江戸城本丸御殿中奥。
将軍に失礼があってはならんと、各奉行は古の規範に則り畳に裃姿で深々と礼。
上座にはハバナ産の葉巻をくゆらせるモーニング姿(洋装)の徳川家正




このぶっとんだ設定はバカすぎて一読の価値があります。
最終的には本のタイトル通り、無限軌道(キャタピラ)をつけた陸上戦艦大和
西海岸から揚陸し、アメリカの中枢部である東海岸に向けて行軍します。
なまじ戦後知識があるぶん、ケネディの政策が裏目になり続けるのが泣ける。


同著者の作品で「飛行戦艦「大和」出撃!」というものもあります。
こちらはジェットエンジンを積み軽量化した大和がパナマ運河をトビウオ走法で越えて
アメリ東海岸に攻め込むというこれまたトンでもねー本です、楽しめます。